恋の終わりに
今年の初め。
元旦から始まった、わたしのアバンチュールが 静かに幕を閉じた。
よくある恋の終わりとしては、及第点はもらえるだろうか。
彼は私の心をいとも簡単に奪い、そうして、繋ぎ止めておかなかった。
ずるいひとだな、と思った。
ずるいひとだったな、と思う。
この恋が、自分を大切に出来ないものだと知っていながら、なかなか手放すことが出来ずに今日まで来てしまったのは、彼の優しさだけではなく、微睡みの中で甘い香りに包まれ過ごしたあの夕暮れ時のせいではないと思いたい。
泥沼でも、闇でも、
わたしはこうして過去にして。
今日も笑うし明日も生きる。
わたしの中で消えていった小さなキラキラをかき集めて、いつか、宇宙になれ。